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2008年12月22日 (月)

社会保険庁改革についての疑問

社会保険庁に対する世間の風当たりは厳しい。国民の老後の生活に直結する年金制度をデタラメに管理し運用していたのだから、当然のことではある。だから、社会保険庁が改革され、新しい組織つまり「日本年金機構」として出直しを図るということに、もろ手を挙げて賛同してしまう。

しかしその改革の中身をよく検討しておかなければ、社会保険庁が行ったデタラメの年金管理運用どころではない、もっといい加減で無責任なものになってしまうことになりかねない。非公務員型の組織でもある日本年金機構には、社会保険庁で懲戒処分を受けたものは採用しないということであるが、その内実をよく吟味しておく必要がある。

現在の設立委員会の認識では、労働組合の「ヤミ専従」などで処分を受けた者を継続雇用しない対象とするとしているが、これでは、労働組合つぶしである。労働組合の行き過ぎた行為は批判されるべきであるが、労働組合そのものを崩壊させようとする動きには警戒の目を注がなければならない。国鉄がJRに民営化される時、国労つぶしが政治家と官僚、そしてJRの経営者からよってたかってやられてことを忘れてはならないのだ。労働組合が弱体化した結果が、現在の派遣労働者や契約労働者の増大につながり、経営者などの好き勝手な行為を引き起こしたのだから。

次に、現在の年金問題の根本的問題は、加入者の記録管理のあまりの杜撰さもある。いい加減な仕事しか出来ない人間が、懲戒処分を受けていない場合、どうなるのか。ややもすれば、いい加減な仕事しかしない人間は、通常、公務員の場合、懲戒処分などを受けることはない。公務員の世界では、不作為は当然であり、不作為で懲戒処分がなされることなどないからだ。しかし、こういう社会保険庁の職員こそが、今の年金問題を生み出したのだ。こういう人間をそのまま日本年金機構に継続雇用すれば、同じことを繰り返すだけだ。

設立委員会の審議の状況もあまり公開されていない。しかも委員長は奥田碩トヨタ自動車相談役である。「最近の厚労省批判はひどい。個人的には報復してやろうとも思っている」と発言した人物だ。(こんな輩が社長・会長をしていたのだから、この経済危機の中で赤字にもなるのだ。決して優秀な経営者などではないことが改めて証明された)

社会保険庁が解体的改革がされているなどと思ったら間違いである。あくまでも厚労省の思うように、都合の良いように変えられているに過ぎないのかもしれない。今後とも注視していかなければならない。

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